日本へ救助に向かう米兵に向かって語りかけるオバマ大統領の演説とされるデマが流れているので打ち消し。
下記が出回っていて意図的に拡散させようとしている人がいるようだがこれはインディペンデンス・デイのホイットモア大統領(架空の大統領)による演説を改変したデマなので拡散しないようにお願いします。
1.公式メディアで報道されているソースがない
2.”35隻の原子力空母”が救助に、という事実はない。米軍の支援体制は以下のとおり。またそもそも米軍は35隻も原子力空母を保有していない。
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210313067.html
防衛省によると、米軍の空母「ロナルドレーガン」が13日午前4時に宮城県沖に到着しました。ロナルドレーガンにはヘリコプターが9機搭載していて、準備が整い次第、自衛隊と協力しながら被災者の救援活動に入るということです。さらに米軍の駆逐艦や巡洋艦7隻も加わる見通しです。各艦船には合わせて6機のヘリコプターを搭載していて、順次、救援活動に入る見通しです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%A9%BA%E6%AF%8D
2009年現在、原子力空母を運用しているのは米海軍のエンタープライズとニミッツ級10隻とフランス海軍のシャルル・ド・ゴールの合わせて12隻だけである。旧ソ連海軍も計画していたが、ソ連崩壊により中止された。
http://bbs1.ryne.jp/r.php/eq-dst/74/48
これも精神的に参った人へ救助に向かう米兵に向かって語りかけるオバマ大統領の演説
おはよう、諸君。
後一時間足らずで、諸君ら140名は、極東に向かって旅立ち、史上最強の敵と交戦する。
時を同じくして、世界各地の米兵たちも、他の35隻の原子力空母で、同様の救助に向かう行う手はずだ。諸君がまもなく赴く戦いは、人類史上最強の救出活動となるだろう。そう、人類史上最強の・・・・
人類・・・・・この言葉は、今日、我々全員にとって、新たな意味を持つ。地球に対する今回の暴虐行為に少しでも意味があるのなら、
それは我々人類が共有するものの大きさに気づかせてくれた、という点につきるだろう。
今回の侵略は、この惑星で共に生きるのがういうことかを、新たなる視点から見直させてくれた。
人間同士の無数の差異など瑣末事でしかないことを痛感させ、共通の利益というものの意味を実感させてくれた。
そしてさらに、歴史の方向を変え、人間であることがどういうことかをも定義し直してくれた。
今日このときより、世界の諸民族と諸国家がいかに深く相互に依存しあっているかを、我々は決して忘れることがないだろう。諸君は日本を愛し、この日本を守り抜くために自らの才能と技術を差し出し、命すら投げ出す覚悟を固めている。
諸君と共に戦列に立てることを、私は心から誇りに思う。3月11日は日本の祝日だけではなく、地球上のあらゆる国家が肩を組み、こう叫ぶ日となるだろう。
”我々は決して従容と死を受け入れたりしない!我々は生き続ける!生き続けてみせる!”と。
その日こそ、我々は真の独立記念日の祝うのだ!アメリカ軍作戦名
「Operation Tomodachi」
インディペンデンス・デイの演説の英語の原文が見つかったので追加。
Good morning. In less than an hour, aircraft from here will join others from around the world. And you will be launching the largest aerial battle in the history of mankind. “Mankind.” That word should have new meaning for all of us today. We can’t be consumed by our petty differences anymore. We will be united in our common interests. Perhaps it’s fate that today is the Fourth of July, and you will once again be fighting for our freedom…Not from tyranny, oppression, or persecution…but from annihilation. We are fighting for our right to live. To exist. And should we win the day, the Fourth of July will no longer be known as an American holiday, but as the day the world declared in one voice: “We will not go quietly into the night! We will not vanish without a fight!” We’re going to live on! We’re going to survive! Today we celebrate our Independence Day!
http://www.d6.dion.ne.jp/~tomplus/siryou-id4_speech.htm
インディペンデンス・デイのホイットモア大統領演説
上記改変コピペでは”115名”→”140名”、”北へ向かって”→”極東へ向かって”、”35隻の宇宙船”→”35隻の原子力空母”などの言い換え、また”敵を殲滅”のくだり、”抵抗もせずに滅びて”にくだりを削除するなど秀逸ではあるがこちらが元ネタであるのは明らか。
http://eternalsisters.web.fc2.com/gundam/enzetsu64.html
ホイットモア大統領演説おはよう、諸君。
……あと一時間たらずで、諸君ら115名は、北へ向かって飛びたち、史上空前の強敵と交戦する。時を同じくして、世界各地のパイロットたちも、他の35隻の宇宙船に対し同様の攻撃を行う手はずだ。諸君がまもなく赴く戦いは、人類史上最大の空戦となるだろう……そう、人類史上最大の……。人類……この言葉は、今日、我々全員にとって、新たな意味を持つ。地球に対する今回の暴虐行為に少しでも意味があるのなら、それは我々人類が共有するものの大きさに気づかせてくれた、という点につきるだろう。人類同士の無数の差異など瑣末事でしかないことを痛感させ、共通の利益というものの意味を実感させてくれた。そしてさらに、歴史の方向を変え、人間であることがどういうことであるかをも定義しなおした。今日この時より、世界の諸民族と諸国家がいかに深く相互に依存しあっているかを、我々は決して忘れることがないだろう。
今日が七月四日、アメリカの独立記念日であることに、私は皮肉を感じずに入られない。 運命のいたずらというべきか、この日は再び、自由への大いなる戦いの始まりを記念する日になろうとしている。しかし、今回我々が勝ち取ろうとしているものは、圧制、迫害、弾圧からの自由などよりも、ずっと基本的なものだ。敵は我々を殲滅しない限り、決して満足しない。我々は自らの生きる権利、自らの存続を懸けて戦うのだ。
一時間足らずのうちに、我々は恐るべき敵に……かつて遭遇したことのない強力無比の大敵に戦いを挑む。口先だけの約束をするつもりはない。勝てる見込みがあるという保証は一切できない。しかし、意義のある戦いがあるとしたら、これこそはその戦いだ。
いま、この危急存亡の時にあって、こうして周りを見回してみると……諸君のような勇者たちに恵まれて、自分はつくづく幸せ者だと思う。言葉本来の意味で、諸君は真の愛国者と呼ばれるにふさわしい。諸君は故国を愛し、その国を護り抜くために、自らの才能と技術を差し出し、命すら投げ出す覚悟を固めている。諸君と共に戦列に立てることを、私は心から誇りに思う。
さあ、諸君、勝とうが負けようが、共に叫ぼうではないか。我々は決して粛然と闇に消えたりはしない!抵抗もせずに滅びてたまるものか! 当然の権利を護り抜くため、勇猛果敢に戦い、最期の時であっても、昂然とこうべを揚げていよう!
そして、もし戦いに勝利したなら……何らかの奇跡により、一見不可能事に見えるこの戦いに勝ち抜けたなら……それは想像できる限り最も輝かしい勝利となる。七月四日はアメリカの祝日だけでなく、地球上のあらゆる国家が肩を組み、こう叫ぶ日となるだろう。“我々は決して従容と死を受け入れたりはしない! 我々は生き続ける! 生き続けてみせる!”と。その日こそ、我々は……。
真の独立記念日を祝うのだ!
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