水道水から放射能で被爆対策としてのヨード剤(ヨウ素剤)の効果

原発の事故で水道などからの被爆対策としてのヨード剤(ヨウ素剤)の効果について調べた。

まず放射線の影響は放射線源からの距離の2乗に比例して弱くなるため「離れる」のが一番早い。その意味では首都圏には影響が及ばないので慌てる必要はない。

また一部でヨードチンキなどの消毒剤を飲めば良いという話が流れているがこれはデマでヨウ素の効果より消毒剤を飲んだ副作用の方が大きいので注意。

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放射線被爆の影響

一般に被爆時にヨードを含む食材を食べるべし、という話は「放射線被ばくにより誘発される甲状腺発がんのリスク」があるため。これは幼児・子供・妖婦に適用される。40歳以上では甲状腺発がリスクはないとされている。

本来、ヨウ素は、甲状腺ホルモンの構成成分として生体に必須の微量元素であり、体内には約25mgが存在する。また、海草に多く含まれ、1日の摂取量は成人で約1.5mgとされている。一方、甲状腺は、ヨウ素を取り込み蓄積するという機能があるため、原子力施設の事故で環境中に放出された131Iが体内に吸収されると、甲状腺で即座に甲状腺ホルモンに合成され、甲状腺組織の中で放射能を放出し続ける。その結果、放射能による甲状腺障害が起こり、晩発性の障害として甲状腺腫や甲状腺機能低下症を引き起こすとされている。
http://kodomo-kenkou.com/cretin/info/show/506

被爆対策としてヨードを含む海藻

放射性物質(131I)に被爆して甲状腺に蓄積されることを防ぐため、事前にヨーソを摂取して甲状腺を満杯にするのが有効。満杯にするのは当然ながら被爆前の方が効果が高い。

これらの障害を防ぐためには、被曝する前に放射能をもたないヨウ素を服用し、甲状腺をヨウ素で飽和しておく必要がある。こうすることにより、131Iにより内部被爆しても甲状腺には取り込まれず予防的効果が期待できる。その際、ヨウ素剤の効果は投与する時期に大きく依存するとされており、表に示すとおり被曝直前に摂取した時に効果が最大で、時間が経過するとその効果は薄くなる。
100mgのKIを投与したときの131I摂取防止率
投与時期 131I摂取防止率
被曝24時間前投与 約70%
被曝12時間前投与 約90%
被曝直前投与 約97%
被曝3時間後 約50%
被曝6時間後 防止できない
http://kodomo-kenkou.com/cretin/info/show/506

http://togetter.com/li/110950で放射線技師からの発言があるので参考に。

ヨード製剤の配布をしている国では40歳以上では放射線被ばくにより誘発される甲状腺発がんのリスクが認められないことから服用対象者とはしていません。逆に、特に新生児、乳幼児や妊婦の服用は優先させます。

海藻を食べる習慣がなく元々ヨード不足の人の多い国の場合には製剤で配ることもあるのですが、その場合の配布範囲は40歳未満。

ここで再度注意なのですが、いくらヨードをとっても、甲状腺以外の臓器への放射性物質の蓄積や、吸入ではなく希ガスなどによって体の外から浴びた場合に対して放射線影響を防護する効果は全くありません。

海藻だったらなんでも良いです。ワカメでも、おつまみ昆布でも。目安としては、おぼろ昆布の御汁お椀に一杯で、十分検査をおじゃんに出来るだけのブロックができます。たくさん取っても意味がないので、買い占めたりしないこと。

ヨードの多い食物は昆布の類です。実際、甲状腺の機能を測るために放射性物質を検査薬として投与して集積を見る検査があるのですが、この検査の前にうっかりワカメのお味噌汁飲んで、取り込まれるべき検査薬が甲状腺に取り込まれず、検査がおじゃんになることは、しばしばあります。

以前、東海村で配られたとされるヨウ素剤


http://www.suzuki31.com/nocus/1999/10/19991014.html