「俺のフレンチ恵比寿」へ行ってきた。恵比寿の五叉路そば。「俺のフレンチ」系列店は既存店が皆食べログTOP5000にランクインと人気店だ。
「俺のフレンチ」は業界に革命を起こしていると言われている。
高級フレンチの価格破壊を行い普通の高級レストランなら万単位確実なのに俺のフレンチは客単価3000円程度なのだ。
日経トレンディの記事から抜粋するとこんな感じ。
- シェ松尾の総料理長経験者やロブションなど有名店出身の有名シェフが複数人在籍
- シェ松尾・松濤レストランのアラカルトで1万5000円で提供されていた牛フィレ肉のロッシーニが、『俺のフレンチ GINZA』では、ボリュームアップした上で1280円で提供
- 活きオマールのローストも1280円。これも能勢シェフのスペシャリテで、一匹のオマールを真っ二つに割ったものに貴腐ワインを贅沢に使ったソースがかけられている。シェ松尾時代は半身だけが提供されていたそうだが、ここではボリュームは2倍ということになる。
なぜそんな低価格が可能なのか?秘訣はとにかく稼働率を上げることにある。高級店レストランでは一日一回転しないこともあるのに俺のフレンチでは2時間制で3-4回転させることができる。客席も立席が半数以上だ。
内装や給料など料理以外の要素で高くなっていた部分が、これで一気に改善される。
Twitterも活用している。@oreita ではキャンセルが出るとその旨Tweetされるので自分のフォロワーだけでも2人、滑り込んでいた。
ガイアの夜明けで取り上げられた「俺のフレンチ」の内容
新しい試みをしている外食チェーンが取り上げられたテレ朝「ガイアの夜明け」7/23の放送で「俺のフレンチ」が取り上げられた。後で録画を見たので追記する。
俺のフレンチ創業者は元ブックオフ創業者
- 「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」を展開しているのはVALUE CREATE株式会社
- 社長の坂本孝はブックオフ創業者。不正経理問題で退いた後外食産業に参入
客の回転率を上げると材料費をあげられる
坂本孝氏は「原価じゃぶじゃぶ使ってください。人件費じゃぶじゃぶ使ってください。それで儲かるビジネスモデルを作れれば負けない。」と発言。そのビジネスモデルとは。
- その儲かるビジネスモデルとはひたすら回転率を上げることにある。客単価が低くても回転率が高ければ黒字になる。
- 具体的にはグランメゾンと呼ばれるような高級フレンチでは1回転しない場合もあるが俺のフレンチ銀座店では3.7回。
- 回転数ごとのシミュレーションでは1日2回転だと赤字、1日2.5回転だと60万の黒字
- 「居抜き物件」に出店し内装に金をかけず初期費用を抑える
- 立ち飲みスタイルにして回転率を上げる
有名シェフが続々参加
シェ松尾の元総料理長やロブションのスーシェフが参加する理由とは
- 「俺のフレンチ銀座店」で料理長を務めているのは能勢和秀さん。シェ松尾の総料理長を務めた。有名店ですら原価率の締め付けが厳しくて…ここでは良い材料を使えるし客もどんどん来て夢が見られる、と語る
- 「俺のフレンチ恵比寿店」で料理長を務めるのは31歳の飯田夢崇さん。ジョエル・ロブションで2番手のシェフをしていた。30歳くらいはひと通りできるようになって自分の色を出していきたくなるころ、と語る
俺のフレンチ恵比寿
入り口の看板には◯◯総料理長、などシェフ陣の華々しい経歴が並ぶ。
外まで客が溢れており盛況だった。
店内はカウンター以外はすべて立席。
俺のフレンチ恵比寿のメニュー
メニューの限定超スペシャリテの欄、全部1280円。ありえない価格。オマール海老やフォアグラが1000円台??
- 石川県輪島より大村さんの七面鳥いろいろな部分ロティ
- オマールのカダイフ包み揚げ そのみそのタルタルソース
- 牛ヒレとフォアグラのロッシーニ
ニース風ラタテュイユ380円 / 俺のフレンチ恵比寿
最初の一品。冷えた軽いワインによく合う。ちなみに各店ソムリエがいて軽い白を、と頼んだらちゃんと選んでくれた。
ズワイ蟹とホタテ貝のタルタル680円 / 俺のフレンチ恵比寿
土台のクスクスのぷちぷちした食感とホタテのねっとりした食感のギャップが両極端で、上のズワイ蟹をうまくつないでいた。
冷静のクスクスだとハーブがきつかったりするのだがこれは繊細で控えめだった。
牛ヒレとフォアグラのロッシーニ1280円 / 俺のフレンチ恵比寿
これが俺のフレンチ名物で客の大半が頼んでいる。ナイフがスッと入る赤身に贅沢に載せたフォアグラ。
ボリュームにまず満足。口溶け柔らかな牛ヒレは崩れないようタコ糸で巻いて焼かれていた。
オマールのカダイフ包み揚げ そのみそのタルタルソース1280円 / 俺のフレンチ恵比寿
ハサミが殻かと思ったらこれ丸ごと肉だった!食べるとムニッと弾力が半端ない。
別角度から。オマール海老一匹丸ごと!丸ごと!
石川県輪島より大村さんの七面鳥いろいろな部分ロティ / 俺のフレンチ恵比寿
七面鳥というと淡白で水気の少ないイメージだったが、上手にローストされていて肉々しい噛みごたえ。
人によっては顎が疲れるかも!
会計:俺のフレンチ、本当に一人3000円だった!
以前俺のフレンチは有名シェフの料理が1人5000円とかで食べられるらしい!(いや5000円でも安いでしょう?)とTweetしたら公式アカウントに一人3000円です!と訂正されたのだがワイン2杯も飲んで一人3500円だった。
うーん普通に飲みに行くより安いんじゃないかこれ?
感想
コストパフォーマンスはまず東京一と行っても良いかも。単純に安いとかえって不安になるが合理的な理由があると安心して食べられるね。
サービスもオープン2日目にしては普通に回っていて、経験者揃いな感じ。
最後に苦言
客層は良くない。隣の席ではテレビ関係者が「芸人の◯◯さんに頼りにされててさ」的口説きを繰り出し、反対側ではOLさんがチェーンスモークしていて参った。
回転数あげるために立ち飲みスタイルにしているわけでその辺の飲み屋みたいにタバコ吸ったらせっかくの料理が台無しだよね。吸っていいですか、と聞かれるでもないし。東京では高級レストランなら普通禁煙だから知らないで行くとびっくりするかもしれない。この辺は喫煙者OKにして回転数をあげるかどうか、という経営方針な所があるが禁煙を強く希望する。
俺のフレンチ恵比寿の混雑具合と予約するには
「ガイアの夜明け」でやっていたように銀座店は開店前から行列ができている。恵比寿店の方は立ち飲みなら比較的入れる、とのことだった。
@Forangina みんなが夜ご飯で殺到する19〜21時を避ければ、比較的入れるって言ってた(立ち飲みスペースは予約取らないし)。座れるカウンターとテーブルは、時期によっては予約取れるかも。銀座は夏終わるまでいっぱいらしいけど…
— 麻衣マイキさん (@MaiMaiki) 7月 24, 2012
俺のイタリアン&フレンチに興味が出たら…
テレビ東京の「ガイアの夜明け」に「俺のフレンチ」が登場!2012年7月24日(火)午後10時〜「常識破りの外食革命〜高級フレンチ・・・格安の秘密〜」俺のフレンチの秘密を大公開!1ヶ月密着完全レポート!是非ご覧下さい。
— 俺のイタリアン&フレンチ 公式アカウントさん (@oreita) 7月 22, 2012
「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」の秘密についてはこの記事が詳しい。銀座、神楽坂、恵比寿など都内に出店しているので早速予約だ!
フランス料理界でコペルニクス的価格破壊革命が始まった
外食産業のイノベーションに「まだこの手があったか!」と驚愕する革命が進行しつつある。バリュークリエイト(VALUE CREATE株式会社:坂本孝社長)が経営する『俺のイタリアン』と『俺のフレンチ』の話である。 2012年6月時点で両業態あわせて都内に7店舗。すべての店舗が、予約が1カ月待ちになるほどの人気で、7店舗中6店舗は食べログのトップ5000店にランクインされている。 最初の出店が2011年9月であるから、イタリアン/フレンチ業態への新規参入後わずか10カ月で、顧客の圧倒的な支持を勝ち得ていることになる。
(中略)
『俺のフレンチ』『俺のイタリアン』がこれだけの顧客からの支持を得ている最大のキーワードは価格破壊である。能勢シェフのスペシャリテとしてシェ松尾・松濤レストランのアラカルトで1万5000円で提供されていた牛フィレ肉のロッシーニが、『俺のフレンチ GINZA』では、ボリュームアップした上で1280円で提供されている。 同じく、活きオマールのローストも1280円。これも能勢シェフのスペシャリテで、一匹のオマールを真っ二つに割ったものに貴腐ワインを贅沢に使ったソースがかけられている。シェ松尾時代は半身だけが提供されていたそうだが、ここではボリュームは2倍ということになる。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20120613/1041478/