反原発集会で代々木に17万集合!が物理的に可能なのか検証したら一人あたり0.44m2しかなくて無理だった件

ノーベル賞作家の大江健三郎さんらが呼びかけた「さようなら原発10万人集会」に17万人が集合したそうだ。地元民的には物理的に収容可能なのか気になるので検証してみた。

「さようなら原発10万人集会」の17万人、というのは主催者発表だと朝日新聞で報道されている。

ノーベル賞作家の大江健三郎さんらが呼びかけた「さようなら原発10万人集会」

ノーベル賞作家の大江健三郎さんらが呼びかけた「さようなら原発10万人集会」が16日、開かれた。会場の東京・代々木公園には、全国から約17万人(主催者発表)が集まり、東京電力福島第一原発事故に関連した集会では最大規模となった。(以下略)

http://www.asahi.com/national/update/0716/TKY201207160202.html

上記動画や共同通信の記事を見ると身動きが取れないほど、くらいの参加があったようだ。

東京の脱原発集会に17万人 「命危険にさらすな」

公園周辺の歩道は一時、身動きが取れなくなるほどの人波だった。参加者は猛暑の中、トークや音楽ライブに耳を傾け、都内をパレードした。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012071601001665.html 

だが当サイトの見解では6万〜10万が物理的な限界で17万人が同時にいることは不可能。

会場面積を合算した面積7.5万m2を17万人で割ると一人当たり0.44m2(約80cm☓55cm)しかない。これは大人一人が占める最小面積0.4m2を全面積敷き詰めれば可能、という人数。実際は2箇所のステージや、出店、通路があったわけなので無理。

代々木に17万人集まることは可能か?を検証してみる

会場の面積を足しあわせて17万人で割れば一人当たりの面積が出る。通路や物販、飲食やトイレなど場所を取る要素があるのがここでは無視する。

まず主催者グループによる開催概要は以下のとおり

日時:7月16日(月・休)12:15~
会場:東京・代々木公園B地区全体(サッカー場、イベント広場、ケヤキ並木周辺)
内容:2つのステージを設置し、2台の案内カーを配置して集会を行い、3コースに分かれてパレードを行います。

http://sayonara-nukes.org/2012/06/0716sayonara_nukes/ 

会場案内図はPDFで貼れなかったのでスクリーンショットさせていだたいた(元PDF
Sayonara nukes heteml jp nn wp content uploads 2012 07 120716program2 pdf

代々木公園脇の大通りを閉鎖するのは直近数年で見たことがないかもしれない。巨大イベントといえる。

面積合算

以下を合算して10,000(イベント広場)+9,000(ケヤキ並木)+10,000(サッカー場)+36,000(代々木公園脇の大通り)+10,000(その他)=7.5万m2。

イベント広場+けやき並木+サッカー場のメイン会場で約3万m2なので代々木公園脇の大通りが36,000m2もあって意外と広い。結構行ける気がしてきた。

  • イベント広場 10,000m2 http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/facilities039.html
  • ケヤキ並木 9,000m2 http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/facilities039.html
  • サッカー場 公式の面積は見当たらないがJリーグやワールドカップのサッカーフィールドが105m×68m=7140m2なので通路等入れて9,000m2〜10000m2
  • 代々木公園脇の大通り だいたいケヤキ並木の4倍程度なので36,000m2
  • その他:全労連など、と書かれているエリア。サッカー場よりは狭いので最大10000m2とみなす。

ということでまずは反原発イベントの会場面積7.5万m2を17万人で割ると一人当たり0.44m2。あー無理ですね。一人当たりだいたい80cm x 55cmしか無い。

過去別のイベントで同様の計算した方がいるが大人一人の最小面積(0.4m2)を代々木では全面積に詰め込む訳だから現実的ではない。

朝日新聞「沖縄集会は11万人参加」に対するイベント屋としての考察

私の場合、展示会のフロアのスペースを計算する時の大人の占有面積は肩幅80cm x 胸の厚み50cm = 0.4㎡ を基本的なサイズとして考えています。また、例えばパイプ椅子の場合には横幅60cm x (椅子の奥行き60cm+間隔10cmで)70cm = 0.42㎡を基準にすることが多くあります。乱暴に計算すると、立っていようが座っていようが、人は0.4㎡程度の面積を占めることになります。

しかるに 0.23㎡の空間では50cm X 45cmくらいしかありません。満員電車状態です。膝を曲げることも出来ません。膝を曲げるスペースだけ考えた場合(これまた乱暴ですが)会場の面積が倍あれば物理的に11万人入れることは可能かもしれませんが、ラッシュの通勤電車の車内のような混雑状態で11万人が存在する場所というのは暴動が起きてもおかしくない状況のような気がします。

http://blogs.itmedia.co.jp/showbiz/2007/10/11_a34b.html

現実的なラインとして味の素スタジアムのライブでアリーナ部分がステージ込みで2万人収容(公式サイトより)なので2つのメイン会場サッカー場、イベント広場で4万人、その他で半数だとすると6万人くらいじゃないだろうか。

結論

会場面積を17万人で割ると一人あたり0.44m2。これは大人が物理的に占める最低面積0.4m2を全面積敷き詰めれば可能、という人数。実際は2箇所のステージや、出店、通路があったわけなので物理的に無理。

補足

上記の検証は同時に17万人は物理的に無理、ということなので例えば同所で開かれているタイフェスが2日で30-40万人とされているように累計数、という可能性もあるだろう。

その場合重複を省いて累計を測るには、とかテクニカルな難しさが発生するし集会の後デモへ移行、ということでタイフェスのように何回転もしないだろうという指摘が発生するのでやはり17万人は難しいと思われる。

おまけ